時代小説の新しいヒーロー誕生!
将軍継承をめぐる驚愕の陰謀と闘う若き僧、俊傑の縦横無尽の活躍を描いた著者渾身の書下ろし作品。
十六歳のときに出生の秘密を知り、悪の道に転落した過去をもつ僧、俊傑。ふだんは破れ寺に住み、市井の中で貧しく弱い庶民を助けているがその裏で、将軍吉 宗が創設した諜報組織、締戸番(のちの御庭番)とつながり、江戸の治安を守るために巨悪と闘っている。強さの中にやさしさを秘めた魅力があり、女性にも めっぽうモテるが自分の立場をわきまえ、厳しく己を律しているのが爽やかだ。
そんな、時代小説の新しいヒーローが生き生きと描かれ、手に汗を握るストーリーとあいまって、上質のエンタテインメント作品となっている。
また、日本を代表するヨットマンの著者らしく、江戸の水路を活用する船の場面が度々登場、江戸が実は水の都であったことも興味をそそられる。
剣戟と謎解きミステリーをたっぷり楽しめるこの作品は、時代小説を読んだことのない人にも是非おすすめしたい!

<あらすじ>
八代将軍吉宗治世の享保十六年の初秋、神田三河町で火の手があがった。町火消しがかけつけて消火にあたったが、纏もちが屋根から転落死した。破れ寺、延命 寺の貧乏僧、俊傑は転落死した纏もちが近所の長屋の住人の弟であり、しかも同様の転落死が相次いでいることから不審を抱き、寺の居候の浪人、左馬桐八郎と この事件の解明に乗り出す。しかし、その謎が残されたまま次々と江戸中が大騒ぎする怪事件がおきていく……。

追加情報